白内障手術の進歩について|多焦点眼内レンズは最先端の白内障治療です。大宮七里眼科

白内障手術の
進歩について

先進国ではあたりまえのようにたくさんの白内障手術が毎年行われていますが、現代でも途上国での失明原因の第一位は白内障です。日本では今でこそ白内障で失明する人の数は激減しましたが、以前は失明の原因として上位にあげられる原因となっていました。現在では全体の5%にも満たない数値となっています(※1)。白内障手術の技術は進化を続けており、現在の日本では多くの人が高度な医療によって白内障の治療を受けられる時代となりました。

白内障の手術はローマ時代からの記録が確認されているように、時代にかかわらず誰でもなり得る眼の病気でした。その後18世紀のヨーロッパにおける医学の進展とともに、眼科の分野も専門的な研究と実績が培われていくようになり、水晶体摘出手術が行われるようになりました。

白内障の手術は長い間大変な手術でした。そのような中で革新的な発明だったのは超音波によって水晶体を破砕し吸引する方法です。この方法はそれまでの角膜の切開を小さく抑えることができ、術後の回復も早くなることから患者さんの社会復帰にも大きく貢献しました。

また手術で水晶体を取り除くだけでは強度の遠視になってしまうため、水晶体の代わりとなる人工の眼内レンズの研究も進められました。

眼内レンズの移植を成功させたのはロンドンの眼科外科医H・リドリーによって1949年にはじまります。濁った水晶体を取り出すだけではなく、人工の眼内レンズを挿入することでクリアな視界を見ることが可能となりました。

そして現在、これまで一般的に使用されてきた「単焦点眼内レンズ」の他に、複数に焦点が合うように作られた「多焦点眼内レンズ」が開発されました。

また近年開発された白内障手術の歴史の中で最も革新的といえる進歩がフェムトセカンドレーザーによるレーザー白内障手術です。

白内障手術は、これまで眼科医の目と手によって経験と勘にたよって行われてきました。しかし現代のテクノロジーの進歩によって、フェムトセカンドレーザー白内障手術では水晶体や角膜に1000分の1ミリ単位の精度の切開を行うことが可能となりました。世界で最初のフェムトセカンドレーザー白内障手術は2008年にハンガリーで行われ、日本では2012年から埼玉県さいたま市の眼科が開始しました。

フェムトセカンドレーザー白内障手術の最先端技術によって、白内障手術はメスを使わずに短時間かつ数ミクロンの誤差もなしに正確に行える手術へと進化しました。

従来の手術方法と比較し、レーザー白内障手術のメリットはとても大きな進歩といえます。

  • 眼科医の意図のとおりの場所に正確な大きさ、深さの角膜の切開ができます。
  • 眼内で水晶体を破砕するために使用する超音波エネルギーが大幅に軽減されました。
  • 超音波をかける時間が短くなったことで、角膜などの組織への負担が減り、術後早期の視力回復が期待できます。
  • 水晶体前嚢切開を正確な位置、半径で行えることで、眼内レンズを正確な位置に固定できます。

(注1)平成17年度の厚生労働省研究報告書によると、日本国内における失明原因で白内障は4.5%(第5位)です。

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